2015年12月7日月曜日

米国経済イバラ道//米雇用統計の粉飾//米ゼロ金利今月解除へ//金融市場が恐れる米国本土テロの悪夢//ひどくなる経済粉飾//アメリカに50万人以上のホームレスが存在

米国の経済回復は本物なのか、今のドル高は適正なのか、

(米雇用統計の粉飾)長期失業者を含めた実際の失業率が42%に達していると指摘している。50万人以上のホームレスが存在するアメリカの実態はどうなん。

マスメディア情報からは米国経済は回復していると聞くが本当なのか。

米「ゼロ金利」 今月解除へ、雇用情勢 順調に改善

 2008年のリーマンショック後に始まったアメリカのゼロ金利政策が、今月、解除される見通しとなりました。雇用情勢が順調に改善しているためで、世界の金融市場は大きな節目を迎えることになります。
 「ダウ平均の上げ幅が300ドルを超えました。市場は、今月中の利上げは間違いないと受け止めています」(記者)
 アメリカの景気回復が続く中、一体いつになるのかと注目を集めてきたFRBのゼロ金利解除。その重要な判断材料となる最新の雇用統計で、働く人の数が21万1000人増加し、市場の予想を上回る順調な伸びとなりました。
 「労働市場の継続的な改善で、物価上昇率が2%に回復すると自信を深めている」(FRB イエレン議長)

金融市場が恐れる「米国本土テロ」の悪夢。2つのリスクシナリオ=子貢

1月16日に起きたパリ同時多発テロでは、マーケットへの影響は限定的との見方が目立ちます。しかし、『本格株式講座 世界情勢最新分析報告書』を配信する子貢さんは、金融市場が真に恐れているのは「海外での米国人殺害」と「アメリカ本土テロ」だと指摘、万一これらが発生すれば流動性は枯渇し、市場の様相は一変すると危惧します。

ひどくなる経済粉飾

 米国政府が11月6日に発表した10月分の雇用統計は、雇用者数が前月比27万人の増加で、金融界の事前予測18万人を大幅に上回った。この堅調は、米経済の好転を示すものと報じられ、景気の好転が示されたので12月に米連銀(FRB)が利上げに踏み切る可能性が70%まで高まったと喧伝されている。 (U.S. creates 271,000 jobs in October as labor market heats back up)
 だが、米財務省の元幹部のポール・クレイグロバーツは、この雇用統計が粉飾されていると指摘している。27万人の雇用の増加分の54%にあたる14・5万人は、実際の増加でなく、企業の創業によって増えた雇用数と、廃業によって減った雇用数を、数値モデル(birth-death model)に基づいて概算した「みなし」の増加分だ。リーマン危機後、米国では新規創業する企業が減っており、このモデルは実態と合っていないとクレイグロバーツは指摘する。 (Another Phony Jobs Number)
 また今回の統計は、年齢別の雇用増減を見ると、55歳以上の雇用が38万人も増えた半面、25から54歳の雇用は12万人の減少となった。これは、時給単価が比較的高い54歳以下のフルタイム雇用の人々を解雇し、代わりに時給が安い55歳以上をより多くの人数でパートタイムで雇用した企業が多いことを示していると、クレイグロバーツが指摘している。今回、複数の仕事を掛け持ちしている人が11万人増えており、彼の指摘を裏づけている。フルタイムを解雇し、それより多い人数のパートを雇うと、雇用される人数が増え、あたかも雇用が拡大しているかのように見える。だが、一人あたりの所得は減り、人々の生活苦は増す。これは米国で何年も前から見られる傾向だ。 (米雇用統計の粉飾)
 今回の雇用統計のもう一つの特徴は、製造業の雇用増加がゼロだったことだ。雇用が増えたのは、小売り店、飲食店など、時給が低いサービス分野の仕事が多い。この傾向は、以前からのものだ。1980-90年代の債券金融技術の革命後、米国は金融の儲けが急増し、それがサービス分野の産業を拡大したが、製造業は伸び悩んでいる。最近は、米国の小売店も不振が続き、百貨店のメーシーズの売上高が5%減り、アメリカンアパレルが倒産している。小売り店は、売れ行きが悪化しているのに、先月1カ月で4万人も雇用を増やした。これも、フルタイムを解雇してパートタイムを雇用した結果だろうとみられている。 (Macy's Fights Downward Spiral With Bet on Off-Price Backstage Stores) (American Apparel Files For Bankruptcy Protection) (US growth slows despite spending spree)
 米国の雇用統計が不正確であることは、すでに関係者の多くが知っている。バークレイズ銀行のアナリスト(Tim Bond)は最近、米雇用統計が信用できないとFT紙にこぼすコメントをしている。米大統領候補の共和党のドナルド・トランプは、労働市場への参加率の低下を見て、統計上の失業者から除外されている長期失業者を含めた実際の失業率が42%に達していると指摘している。 (Only a crisis can stop the Federal Reserve) (Trump Claims Unemployment Rate is 42%)

アメリカに50万人以上のホームレスが存在

アメリカで行われた調査の結果、同国には50万人以上のホームレスが存在することが明らかになりました。
プレスTVが5日土曜に伝えたところによりますと、アメリカの住宅都市開発省によって行われた調査の結果、アメリカでは56万5000人が街頭、車、一時的な避難所で生活しており、この数の4分の1に当たる14万人は子供だとしています。
この報告によりますと、アメリカのホームレス人口は、統計上の数をはるかに上回る可能性が高いとされています。
アメリカにおけるホームレスに関する今年の統計上の数字は、昨年のそれと比較すると2%増加しており、2007年からは11%減少しています。
それにもかかわらず、アメリカの17の州では、ホームレスの数が増加しています。
この報告によりますと、ニューヨーク、カリフォルニアの2つの州は、ホームレスの数が、昨年と比べて11.6%増加しました。
アメリカの経済不況は、同国でホームレスの数が増加する主な要因となっています。